SDRのための広帯域フロントエンド : 自動利得技術制御方式の検討(ソフトウェア無線を支える要素技術と応用, 第一種ソフトウェア無線研究会発足記念シンポジウム, 一般)

概要

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SDRアーキテクチャは周波数と変調方式とが異なる複数の無線通信方式と放送方式に対応する携帯端末機を実現する手段として注目されてきた。また周波数利用効率を向上する為の手段としても注目されており、その為にAgile Radio、Cognitive Radio等のSDRを発展させたアーキテクチャが提案されている。本稿では、はじめにSDR携帯端末機のフロントエンドに対する要求分析を行い、SDR携帯端末機の実現に適切なフロントエンドアーキテクチャの検討と問題の抽出を行う。その結果、ディジタル処理部を持つ広帯域フロントエンドには、アナログ部での広いダイナミックレンジと低歪とが要求されることを示す。ダイナミックレンジを有効に活用する為の自動利得制御は、フロントエンドの信号に歪を生じ、複数の受信信号間の干渉を生じる。そこで従来の自動利得方式での問題を示すとともに、限られたダイナミックレンジを最大に活用しつつ、性能劣化を最小限に抑える低歪な自動利得制御方式の基礎検討を行い、その結果を報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-05-04