転移性肺腫瘍手術例の予後因子に関する検討 : 予後因子合成の有用性

元データ 1995-04-20

概要

転移性肺腫瘍手術例38例を対象として各因子別に2群に分類して術後成績の検討を行った.全例の5年生存率は26.5%であった.肺内転移数(N),腫瘍倍加時間(TDT),最大腫瘍径(R),原発巣切除から肺内転移巣出現までの非担癌期間,原発巣の組織型,術後化学療法の有無,他臓器転移の有無により生存率を検討した.これら単独の因子別では生存率に統計学的有意差はみられなかった.これらの因子をさらに算術的に合成した指標についても検討を行った.TDT/Nが30を越える群,30以下の群の5年生存率は各々,49.4%,0%であった(p=0.0045).TDT/Rが25を越える群,25以下の群の4生率は31.8%,16.7%であった(p=0.0150).単独で有意差のみられなかった因子も合成することにより新たに有意な指標となった.特に増殖速度と肺野着床能の合成概念であるTDT/Nが30以上を示すことは良好な結果の得られる手術対象群であると考えられた.

著者

北野 司久 天野よろづ相談所病院胸部外科
山中 晃 天理よろづ相談所病院胸部外科:(現)福井赤十字病院呼吸器科
北野 司久 天理よろづ相談所病院胸部外科
山中 晃 福井赤十字病院呼吸器外科
北野 司久 天理よろづ病院

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