血管平滑筋において, ミオシン軽鎖キナーゼを標的としたアンチセンス法を展開する
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概要
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ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)はCa<SUP>2+</SUP>とカルモジュリン存在下で、血管平滑筋ミオシン軽鎖をリン酸化し、そのATPaseを活性化する酵素である。MLCKは多機能性で、キナーゼ活性の他にアクチン結合性やミオシン結合性が古くから知られているが、これらの性質も、アクチン−ミオシン相互作用を修飾し得ることが演者らの手により解明されて来た。種々の機能の生理活性を検討する第一歩として、血管平滑筋細胞内でMLCKの発現の阻害を行なった。母体には血管平滑筋由来のSM3を用い、プラスミドベクターによりMLCKのcDNAの一部をアンチセンス方向でSM3細胞に導入し、MLCK・mRNAのアンチセンスを細胞内で発現させた。薬剤耐性を目安にスクリーニングをし、これによりMCLK・欠損株を stable transfectant として得ることができた。この欠損株は、血小板由来成長因子(PDGF)に対する遊走能が低下していた。contorolのSM3細胞にMLCK阻害薬(ML-9とWortmannin)を与えて、同様な遊走能の低下が確認できた。<BR> 増殖性血管病変では血管平滑筋の形質転換が起こり平滑筋が増殖しサイトカインに対する遊走が起るが、上記の実験結果を応用し創薬にむすびつけるアイデア、特に、1)増殖指向性のあるレトロウイルスをベクターとして利用すること、及び2)合成アンチセンスオリゴヌクレオチドの設計・化学修飾に関して述べた。
- 2000-11-01
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