織物の方向性による色差
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
織物は構成上、たて糸とよこ糸に方向性があるため、方向による色の違いが生じる。これはこれらを測色によって検討し、それぞれの色差の程度及びその理由を明らかにすることを目的としている。試料は、織物を構成する材質、糸の太さ、一定間の糸本数及び織組織が異なる綿ブロードとアセテートサテンをそれぞれ5色用いた。測色にはイルミナントCを用い、たて糸に添って光を入射した場合を基準にした時のよこ糸に添って光を入射した場合の色差を求めた。その結果、次のことが明らかになった。たて糸方向を基準としたよこ糸方向の色差は、色系によって異なり、Yellow系以外はアセテートサテンが綿ブロードより大きく、織物の色の方向性は織組織の方向性が大きいサテンの方が測色上の色差が大きいことが示された。また色別では綿ブロード、アセテートサテン共にBlue系の色差が比較的大きい傾向にあり、Yellow系は最も測色上での方向性が小さいことが示された。
- 日本色彩学会の論文
- 2002-09-01
著者
関連論文
- 絹とウールの熱伝導率の温湿度依存性
- 絹と綿布の熱伝導率の温湿度依存性
- 絹と他の繊維素材布の熱伝導率の温湿度依存性絹織物と綿織物
- 温湿度条件を変えた絹とレーヨンの熱伝導特性
- 絹布の熱伝導特性
- 生糸の太さによる色・光沢の違い
- 絹と他の繊維素材布の熱伝導率の温湿度依存性
- 一枚の絹布の伝熱特性
- 織物の方向性による色差
- 透けるテキスタイルの重ねによる色の見え
- 織物の重ねによる色の変化