ダイナミック濾過による種々の活性汚泥の分離特性
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概要
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活性汚泥のダイナミック濾過に及ぼす支持体および活性汚泥性状の影響を調べるため, 目付量3.0×10-2−0.18 kg・m-2の不織布および開口径44−100 μmのステンレス製ネットを用いて, 濾過圧力0.3 kPaの条件下にて種々の活性汚泥の濾過を行った. 支持体間で初期透水速度に顕著な違いは見られなかったが, 不織布に比べてステンレス製ネットを用いた場合, 高い透水速度が長期間維持できた. 開口径77 μmのステンレス製ネットを用いて, MLSS濃度9.0−14 kg・m-3の7種類の活性汚泥に対するダイナミック濾過を行った. 平均濾過比抵抗αavをそれぞれの活性汚泥に対して算出したところ, 2.4×109−5.6×1011 m・kg-1であった. αav値は, 活性汚泥の平均粒径 (d), および沈降試験後の上澄み液に存在する活性汚泥の平均粒径 (du) が減少するに従い増加した. さらに, αav値は30分間の沈降試験後の上澄み液に存在する活性汚泥濃度Cuが増加するに従い増加した. これらの結果から, 活性汚泥のダイナミック濾過において, d, duおよびCu値は分離性能を決定する重要な因子となることがわかった. ステンレス製ネットを支持体として, 濾過面積0.2 m2にて下水処理場の活性汚泥のダイナミック濾過を20日間以上行った結果, 透水速度および濾過液中の活性汚泥濃度は, Cu値に大きく依存することが観察された.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2004-09-20
著者
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