茶葉ポリフェノール物質による貝類の海藻摂食活性の阻害
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
磯やけ被害海域の再生を目的にしてアラメ・カジメなどの海洋大型藻類の組織培養が注目されている.再生した藻類幼苗の海洋生着を成功させるため,茶葉由来のポリフェノールに注目し,小型巻き貝による摂食行動の阻害を研究した.試験したポリフェノールで貝類中腸腺由来グリコシダーゼに対する阻害活性が観察され,特にその主要含有物であるエピガロカテキンガレート(EGCG)で強い阻害活性があった.グリコシダーゼのうちβ-Mannosidaseとβ-Glucosidaseでは2mg/mlのEGCG存在下で,活性が2割以下にまで低下した.実際の貝を使って大きさ9cm2のセルロース蒸着アルミシートの摂食試験を行ったところ,ポリフェノールを約200μgを含浸させたシートで顕著な摂食阻害作用が確認でき,一昼夜ではほとんど食作用を受けないことがわかった.また,ポリフェノールによる酵素活性阻害と摂食阻害作用の間に相関が見いだされた.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2002-05-20
著者
-
小林 猛
名古屋大学大学院工学研究科
-
本多 裕之
名古屋大学大学院工学研究科
-
長森 英二
豊田中研
-
長森 英二
名古屋大学大学院工学研究科 生物機能工学専攻
-
本多 裕之
名古屋大学
-
小林 猛
中部大・応用生物
-
小林 猛
名古屋大学
-
服部 直人
名古屋大学大学院工学研究科 生物機能工学専攻
-
長森 英二
(株)豊田中央研究所
関連論文
- 残存脳腫瘍に対する磁気センサを用いた新しい腫瘍検出技術の開発(第一報) : マグネタイトカチオニックリポソーム投与の最適化と安全性
- 座談会「日本生物工学会80年の裏話および今後の課題と展望」(創立80周年記念特集)
- 磁性標識した細胞のパターニングとがん細胞の浸潤評価
- その他の分野
- 平成9年度生物工学若手研究者の集い : 「夏のセミナー」報告
- 磁性ナノ粒子と磁力を利用した脱細胞血管への効率的な細胞播種方法(生物工学論文賞)
- メラノーマ治療における新規標的療法の開発 : メラノジェネシス標的ナノ微粒子・チロシン(フェノール)誘導体によるメラノーマ化学・温熱・免疫療法
- 遺伝子多型、環境因子を用いた多因子疾患の発症予測のための新規解析手法の開発(セッション7)
- 遺伝子多型、環境因子を用いた多因子疾患の発症予測のための新規解析手法の開発
- 腎炎のイメージングのための血管内皮細胞ターゲット
- 心理・背景因子データからの妊産期うつ病発症リスク診断
- 超臨界二酸化炭素によるリコピンの抽出率に及ぼすトマト果皮の乾燥方法の影響
- 固定化Paracoccus denitrificansによる脱窒とその固定化細胞の保存特性
- 磁性微粒子を利用した液滴搬送によるマイクロ生化学システムの研究
- Magnetite Cationic Liposome (MCLs) を用いた組織内加温療法は家兎VX-7移植舌腫瘍の増殖を抑制する
- PS-203-6 肝内結石症における胆管癌発生へのK-ras遺伝子変異と粘液形質の関与 : 形態学的研究への非線形ニューラルネットワークモデリング解析の応用
- 113) 骨格筋芽細胞移植による心臓再生治療 : in-vitroモデルを用いた催不整脈性の検討(第131回日本循環器学会東海地方会)
- 肺癌の予後や化学療法感受性の予測因子としての分子マーカーの臨床応用のために
- 新しい磁場発生装置を用いた組織内誘導加温法による前立腺癌治療の可能性(第93回日本泌尿器科学会総会)
- 短鎖機能性ペプチドの探索 : ペプチドインフォマティクス(分子機能を拓く)
- OME2000-59 ファジィニューラルネットワークを用いた感性ソフトウェアセンサーの開発
- ナノ磁性微粒子を用いた生体組織構築
- 小口径血管のティッシュエンジニアリング
- 1007 各種撹拌翼を用いたSphingomonas sp.のビオチン生産と菌体形態変化
- 1998年度日本農芸化学会大会(2)
- 長期追跡健康診断データにおける遺伝・環境要因を用いた生活習慣病リスク決定法
- 生物化学工学の現状と今後の展望
- 平成6年度日本生物工学会大会
- 爪部悪性黒色腫の識別のための周期的画像パターン抽出法の開発
- 細胞画像インフォマティクスによる細胞品質評価法(動物細胞の製品化とは,職人技と曖昧膜糊な世界からの脱却である〜セルプロセッシング計測評価研究部会〜)
- 多孔性セルロース担体によるハイブリドーマ細胞の固定化とモノクローナル抗体の連続生産
- "化学工学会誌"の"お茶の間化"を目指してみたら?
- インターネット ユースフル サイト : ドラッグデリバリーシステム
- 生物プロセス
- 脳って何?
- 化学工学会第65年会
- 化学工学の新しい応用分野
- ファジィニューラルネットワークによるファジィ制御ルールの自動抽出
- バイオエンジニアリング
- 膜型バイオリアクターを用いたphoプロモーターからの遺伝子発現の誘導と物質生産の効率化
- 化学工学会東海支部創立50周年記念式典を終えて
- 5-1.ろ過培養による有用物質の生産(発酵生産物の分離と精製)(5.分離を伴うバイオリアクター)
- マグネタイトカチオニックリポソームと抗ガン剤の併用による温熱化学療法の検討
- FNNを用いたビール品質と醸造工程のモデル化
- マウス乳癌末期モデルにおける磁性微粒子を用いた温熱療法
- 2F16-5 機能性磁性微粒子を用いた細胞シートの作製(動物細胞工学・動物組織培養・生体医用工学・人工臓器,一般講演)
- ペプチドチップを用いた適合生体分子の探索
- 機能性磁性微粒子を用いるガンの温熱療法
- アモルファスワイヤMIマイクロ磁気センサによる脳腫瘍位置センシングの基礎実験
- 3-1.遠心式薄膜真空蒸発装置による酵素水溶液の濃縮(発酵生産物の分離と精製)(3.蒸発濃縮分離)
- 遺伝子多型、環境因子を用いた多因子疾患の発症予測のための新規解析手法の開発(セッション7)
- 機能性磁性ナノ粒子を用いた三次元組織構築技術(誌上シンポジウム)
- 3A-AM4 磁性ナノ微粒子を用いたTissue Engineering(ライフサーベイヤー構築をめざしたナノバイオとコンビバイオの融合の新しい展開,シンポジウム)
- 磁性ビーズの医療への応用
- ナノ磁性微粒子を用いた生体組織構築
- 機能性磁性微粒子を用いた脳病変部に対する新しい磁気センシング法の開発
- アモルファスワイヤMIマイクロ磁気センサによる脳腫瘍位置センシングの基礎実験
- ペプチドアレイによるペプチドの機能計測評価と探索への応用
- 2段階FNNモデルによる外装タイル選択システム
- ファジィニューラルネットワークによる内装タイルの官能評価モデリング
- 茶葉ポリフェノール物質による貝類の海藻摂食活性の阻害
- 培養工学とグリーンケミストリー
- 磁性微粒子の生物工学・医療工学への応用
- 知的推論モデルによる品質の定量化と培養プロセスの管理
- 第11回 生物化学工学国際会議(学会見聞記)
- 化学工学会第64年会
- 細胞接着ペプチドの探索法の開発とペプチド固定化基板上での細胞の形態
- 細胞接着ペプチドの探索法の開発とペプチド固定化基板上での細胞の形態
- FNNを用いた活性汚泥プロセスの長期シミュレーションの構築
- 冷凍生地食パンの老化に関する速度論的解析
- 人工ニューラルネットワークを用いたアルツハイマー型痴呆症重症度の評価
- 蛍光分析法に基づく動物細胞固定化アルギン酸ゲル中の生細胞の評価
- グリーンバイオテクノロジー
- 特集によせて : 我々のルーツに感謝と誇りを持とう(酒類研究の魅力)
- 次世代の生物工学を担う人のために
- セロリ再分化植物体から誘導したカルスを用いた植物体再生系と再分化効率
- 1141 脱硫微生物KA 2-5-1の硫酸飢餓流加培養によるDBT分解活性の誘導
- 磁性微粒子を活用した特異的な診断・治療システム
- Michaelis-Menten 式で表わされる固定化酵素に対する有効係数の近似式による算出
- 吟釀酒もろみ工程からの規範ルールの抽出とそれを用いたファジィ制御方策の検討
- 統計処理データを利用した : 吟釀もろみの制御用ファジィルールの構築
- 階層化ファジィニューラルネットワークを用いた吟醸酒の品質モデル
- 失語症重症度の評価に対する人工ニューラルネットワークの援用
- バイオ利用エネルギー変換
- 生物化学工学の新しい研究領域の開拓
- 細胞培養のための工学的基礎技術
- 生産スケールにおける吟釀もろみ工程のファジィ制御(ファジィ推論・制御の展開)(バイオプロセスにおける知識工学的手法の応用 : 平成7年度知識工学的手法の応用研究部会報告)
- 画像解析による麹菌体量の推定
- ファジィ推論を用いた吟釀もろみ制御試験
- ニューラルネットワークによる吟醸酒の官能評価値から総合評価値の推定
- 精密ろ過ホローファイバー培養装置における培養条件のtPA生産に及ぼす影響
- 精密ろ過ホローファイバー培養装置を用いた組換えBHK細胞によるtPAの連続生産
- GAおよびFNNを用いた清酒もろみの品温軌道の導出
- 知識情報処理を用いた活性汚泥プロセスのシミュレーション
- オンライン濃度推定法によるグルコン酸発酵の効率化
- アルギン酸とポリウレタンを用いた固定化動物細胞ビーズの連続作製法に関する研究
- アルギン酸とポリウレタンを用いた固定化動物細胞に対するゼラチン添加の効果
- 酵母PGKプロモーターからの遺伝子発現制御による有用物質の効率的生産
- グリーンバイオテクノロジー
- 伝統と時代の流れ