N-(ジエチルカルバモイル)-N-メトキシホルムアミド
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概要
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標題化合物<I>N</I>- (ジエチルカルバモイル) -<I>N</I>-メトキシホルムアミドは, <I>N</I>, <I>N</I>-ジエチル-<I>N</I>-ホルミル-<I>N</I>-メトキシウレアとも呼ばれ, アミノ基の選択的ホルミル化に用いられる。<BR>ホルミル化反応は, 有機合成化学上, 最も重要な反応の1つであり, これまでに数多くのホルミル化剤が開発されている。酢酸ギ酸無水物は, 強力なホルミル化剤として古くから知られており, 現在も広く用いられている。しかしながら, 徐々に酢酸と一酸化炭素に分解するため保存が不可能であり, 用時調製しなければならない。<BR>その他多くのホルミル化剤が報告されているが, それらは酢酸ギ酸無水物と同様に, 水酸基とも反応し, <I>Ο</I>-ホルミル体を生成するなど選択性に乏しい。<BR>一方, 菊川らによって開発された<I>N</I>- (ジエチルカルバモイル) -<I>N</I>-メトキシホルムアミドは, 安定なホルミル化剤であり, 長期間安定に保存することができる試薬である。その安定性は, ジエチルカルバモイル基が強力には電子を求引しないことに起因すると考えられている。一般には室温下, 水あるいは有機溶媒いずれの溶媒系でも選択的にアミノ基と反応し, <I>N</I>-ホルミル体を生成する利用しやすい反応試剤である。
- 1997-03-01
論文 | ランダム
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